2022年11月1日火曜日

11月ホウレンソウ

 

種まき

 ホウレンソウは酸性土壌に弱く中性からアルカリ性を好むため、播種の1カ月くらい前に石灰質資材を施用します。また、完熟堆肥を10㎡当たり20㎏程度施用し、深耕しておきます。根が深く入るので水はけの悪い場所は避けます。

施肥

 基肥は播種1週間前までに施用して耕うん、畝たてをします。
基肥(1㎡当たり) 
 化成肥料(8ー8ー8) 250g
ホウレンソウのように栽培期間の短い葉物野菜は、一斉に発芽させることが重要です。発芽
をそろえるコツは、まき溝と覆土が均一であることです。深さ1㎝程度に一定の深さのまき溝
を切って、条間20㎝、株間1〜2㎝のすじ播きにします。覆土した後、板や谷取り鍬の腹などで鎮圧してからたっぷり潅水します。
 潅水は、発芽揃いまでは乾かさないように湿潤に保ち、本葉2〜3枚までは直根を深く伸長させるとともに、立枯れ病予防のため控えめにします。その後は1回に10㎜程度2〜3回潅水しましょう。本葉2〜3枚までに最終間引きを行い、株間を5㎝程度にします。

11月実エンドウ、莢エンドウ

 

播種方法

・エンドウ類は深根性で酸素要求度が高いため、水はけのよい圃場を選びます。
・酸性土壌では生育不良となるため、土が酸性のところは石灰を施用します。
・連作を極端に嫌うため、5〜6年あけて栽培するようにします。
 エンドウは気温の低下する秋に播種し、耐寒性の強い幼苗で冬を越すようにします。越冬時に生育が進みすぎていると寒害を受けやすいため、10月中旬〜11月中旬ころが播種の目安となります。根は過湿に弱いので、できるだけ高畝にし、畝幅は120㎝〜150㎝程度とします。

基肥(1㎡当たり)

 化成肥料(8ー8ー8)60g

種まき

 1か所に3〜4粒の点まきにします。
・莢エンドウ(畝の長さ10m当たり)
 100〜130粒
 株間25〜35㎝
・実エンドウ(畝の長さ10m当たり)
 60〜80粒
 株間50〜60㎝
※鳥害を防止するため、不織布をべた掛けしたり、防鳥テープを利用しましょう。また、ポリポットで育苗してから定植するのも良い方法です。

11月タマネギ

 タマネギ・エンドウは、植える時期に気を付けて


 定植

晩生品種(もみじ3号など)は、11月20日ころに排水の良い圃場に定植します。1a当たりの目安は2000株です。
 定植時期が早過ぎたり、大苗を植えるとトウ立ちや分球の原因になります。草丈が25㎝程度で基部の直径5〜6㎜、1本の重量が4〜5g の良質な苗を選びます。
 畝幅は130㎝、条間は24〜25㎝、株間は15㎝で4条植えにします。
 定植時には、苗に直射日光や風を当てないようにし、根を乾燥させないようにします。植える深さは2〜3㎝とし、葉の分岐点より上に土をかけないようにします。根が地上に出ないように植え込み、定植後5日間くらいは活着を促すため、乾燥すれば潅水します。

施肥

 施肥量は、基肥半量、追肥半量とします。年内に生育が進みすぎると、トウ立ちや分球が増加するため、年内の生育を抑えて1月から肥効を高め、3月上旬に最後の追肥を行うようにします。基肥にリン酸を十分に与え、根張りをよくします。
基肥(1㎡当たり)
 化成肥料(8ー8ー8) 150g

除草剤(1a当たり)

 雑草が生える前に必ず散布します。定植後にトレファノサイド粒剤2.5を2㎏、または水
10ℓにトレファノサイド乳剤を30㏄希釈して散布します。
※雑草対策としては、除草剤の他に黒マルチ(4条穴あき)を使用する方法もあります。




11月柿

 

 柿の根は、深根性で貯蔵養分が多く施肥に対する反応は鈍いです。また、耐湿性は比較的強いですが乾燥に弱く、養水分の急激な変化を嫌う果樹です。施肥の時期は、基肥として休眠期の12月に有機質肥料を主体に、お礼肥として収穫後に速効性の化成肥料を施します。

礼肥の施用

 収穫後にお礼肥として貯蔵養分の蓄積を目的に高度化成で100㎡当たり2〜4㎏施用し、
樹勢の回復を図ります。吸収した窒素は樹内に貯蔵され、翌春の初期生育を活発にします。

基肥の施用

 12月に、えひめ園芸有機1号で100㎡当たり14㎏施用します。

※赤字の農薬は、毒物劇物農薬に該当します。ご購入には印鑑が必要ですのでご持参ください。

11月桃


 

 桃は肥料の吸収力が強く、生育が旺盛な果樹です。窒素、リン酸、カリに加え、カルシウムやマグネシウムの吸収量も多い果樹です。

基肥の施用

 桃の施肥は、11月上旬〜中旬に基肥としてえひめ園芸有機1号で100 ㎡当たり11㎏ を施
し、残りを追肥(お礼肥)として6 月と9 月に化成肥料を100㎡当たり2㎏施します。
 桃の収穫は早生品種が7月からと早いので、収量や品質は前年からの貯蔵養分の多少で決まります。新梢が成長する5月頃に肥料が効き始めると、生理落果を起こしたり品質の低下を招いたりするので、基肥は早く効かせて遅効きしないようにします。分解の遅い有機質肥料の場合は初冬に施し、年内に分解・吸収させるようにします。速効性の化成肥料の場合は落葉後から12月にかけて施用します。

青空土男から11月の農作業アドバイス 温州みかん・伊予柑

果樹の種類によって肥料を
     施す時期が違います!


 収穫前の農薬散布

 貯蔵中の腐敗を防ぐため、トップジンM水和剤またはベンレート水和剤に、ベフラン液剤
25
を加え、散布します。
・トップジンM水和剤 2000倍(かんきつ〈みかん除く〉は収穫前日まで5回以内、みかんは収穫前日まで5回以内)
または、
・ベンレート水和剤 4000倍(かんきつ〈みかん除く〉は収穫前日まで2回以内、みかんは収穫前日まで4回以内)
加用
ベフラン液剤25 2000倍(かんきつ〈みかん除く〉は収穫前日まで2回以内、みかんは収穫前日まで3回以内)



ハダニ類の防除(10月下旬)

・オマイト水和剤  750倍(かんきつ〈みかん除く〉は収穫14日前まで2回以内、みかんは収穫7日前まで2回以内)


秋肥の施用(10a当たり)

 夏場に消耗した養分を補う秋肥は、冬の耐寒性を高め翌春の開花結実を促すために必要で
す。秋肥が遅れると地温が低く、養分の吸収が悪くなるため、適期に施します。
・極早生温州(10月下旬)
 農協果樹配合 110〜140㎏
・早生伊予柑(11月上旬)
 農協果樹配合90〜120㎏
・普通温州(11月上旬)
 農協果樹配合110〜150㎏

温州みかんの収穫

 浮き皮の軽減と品質のばらつきを少なくするため、8分以上着色した果実を分割し採収します。

伊予柑の夏秋梢の処理

 夏秋梢とは、夏から初秋に伸びた枝のことです。着花を減らし、新しい枝を発生させるた
め、先月に続き夏秋梢を切りす。
①樹形を乱すため、垂直に立ち上がった枝は、基部から切ります。
②斜め上や水平に伸びた夏秋梢を予備枝にする場合は、春枝と夏枝の境のコブを残して切
 ります。
③弱い夏秋梢はコブの下の春枝まで戻って切り返します。
④樹冠拡大が必要な場合は、充実したところで切ります。
⑤かいよう病の病斑のついた夏秋梢は必ず取り除きます。


※赤字の農薬は、毒物劇物農薬に該当します。ご購入には印鑑が 必要ですのでご持参ください。




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