2024年4月1日月曜日

4月 スイートコーン

  

原産地はメキシコから南米北部で、生育適温は22℃∼30℃です。発芽適温は32∼36℃と生育適温に比べ相当高く、地温が低いと発芽が著しく遅れ、発芽勢も悪くなります。高温と十分な日光を好む作物です。

栽培のポイント

スイートコーンは、風で花粉が運ばれ受粉するので、1列ではなく2列以上で栽培します。短期間に肥料を吸収するので、多めに施肥します。粒の肥大を良くするため、出穂期から収穫まで土壌を乾燥させないようにしましょう。

・品種:ゴールドラッシュ・カクテルコーンなど

・種まき

発芽適温は25~30℃と高いため、気温の低い時期はマルチで張って地温を高めることで発芽が安定します。

1条植え 畝幅60cm
      株間30cm
2条植え 畝幅100cm
     株間30cm

1か所に3∼4粒播き、本葉3~4枚の時に最も生育のよい1本を残して、そのほかの株を根元からハサミで切り取ります。残す苗の根は痛めません。

4月 ナス

  


原産地はインドで、生育適温は22℃∼30℃、10℃以下では生育が停止します。高温多湿の気候を好みます。根は深く張りますが停滞水には弱いので、排水の良い所が適します。排水が悪い所では、思いっきり高畝にしましょう。

栽培のポイント

・ほ場の準備

通気性、排水性が良く、良く肥えた土壌が適しています。また、日当たりの良い場所を選びましょう。

・良い苗を選ぶ

一番花の確認できる軸の太い苗を選びます。トマト・ジャガイモなどのナス科との連作をさけましょう。

・畝つくり・植え付け

畝幅1.5∼1.8mで高畝にし、株間50∼60cmの一条植えにします。定植後は十分に水をやり、仮支柱を立てて茎を固定しましょう。

・トマトトーンによるホルモン処理

1段目の花が開花したら、トマトトーン50倍を花に噴霧して確実に着果させましょう。

・適切な水管理と施肥

ナスの根は、乾燥や多湿に比較的強いですが、水分の変化が大きいと株が弱って実の太りが悪くなります。実がどんどん獲れだし水をやり始めたら水やりを続けて行い、土の水分を一定に保つことが大切です。また定期的に追肥をして樹勢を保ちましょう。



4月 ピーマン

  

中南米の熱帯地方が原産で、生育適温は22℃∼30℃以下ではほとんど生育しません。根の張り方が狭く浅いので、乾燥には弱いです。

栽培のポイント

連作すると土壌病害が出やすく収量が少なくなるので、4~5年空けるようにします。耕土の深い排水良好で日当たりの良いほ場が適します。

・良い苗をえらぶ

本葉9枚程度で、葉が厚く節間の短いずんぐりした苗を選びます。

・畝つくり

畝幅1.2∼1.5mで高畝をつくり、50cm間隔の1条植えにします。ピーマンの根は浅根で水分の変化に弱いため、畝幅が広く高い畝つくりをしましょう。




4月 トマト

  


原産地は南米のアンデス高原で、生育適温は昼間25℃、夜間16℃前後です。高温多湿にある日本の夏は苦手です。乾燥には強いですが、果実が太るときに水分が不足すると肥大が著しく抑制されます。

栽培のポイント

・良い苗を選ぶ

がっちりした、定植適期の苗を選びましょう。一段果房の最初の花が、蕾~開花した苗が理想です。

・適切な施肥や水管理

元肥を多量に入れると、変形果や着果不良の原因になります。基肥は少なめにして、三段目の花が咲いた頃から追肥を始め、途中で肥料が切れないように少しづつ追肥を施し、樹勢を保ちます。またトマトは乾燥に強く、土の水分が多いと樹勢が強くなりすぎるので、植付直後の水やりの後は極力水をやらないようにしましょう。

・畝つくり

畝幅1m~1.2mで高畝をつくり、50cm間隔の1条植えにします。

・植付け

果実が直接日光に当たると裂果しやすくなるので、1条植えの場合は花房を北側に向けて植え付けましょう。

・トマトトーンによるホルモン処理

1段目の花房の花が3花開花したら、トマトトーン50倍を花房全体に噴霧して確実に着果させましょう。この作業をやらないと1段目の実はまず太りません。
トマトの花房は同じ方向につくので苗を植付ける際には、通路側に花房が向くよう苗の向きを揃えると作業が楽になります。



4月 キュウリ

  



インド西北部が原産で、生育適温は18~25℃。温度の変化には敏感な作物です。根は地表近くに広く張り、乾燥には弱いです。

栽培のポイント

・ほ場の準備

日当たりが良く、風通しの良いところを選びます。30cm以上の深さに耕し、土の中へ空気を入れることが生育の良否につながります。

・良い苗をえらぶ

本葉3~4枚の苗が理想です。ウリ類は若苗定植が基本。

・畝つくり

畝幅1.3~1.5mで60cm間隔の1条植えか、2.4~3.0mで60cm間隔の2条植えにします。キュウリの根は、浅く広く張る性質があるので、畝幅が広いほうが生育は安定します。

4月 やさいの時間

 


Q 夏野菜の植付けで大切なことは?




A ほ場の準備を早めに行い、地温を確保しましょう!


・2024年は、平年より暑いことが予想されます。キュウリやトマト、ナス、ピーマンなどの夏野菜で生育に適した気温が25℃程度ですが、近年では猛暑でこの生育適温を上回る気温で推移し、雨が降ると大雨・豪雨で災害が発生しています。不安定な自然環境の中での影響を最低限に抑えるためには、早期からの土づくりや施肥、畝立て、マルチングなどのほ場準備が重要な作業となります。
・施肥を施した後に深耕します。施肥と畝立ては遅くとも定植の1週間前には行い、畝はかまぼこ型で大雨でも水が冠水しないようになるべく高くしましょう。畝ができれば直ちに黒マルチを張り、地温が最低でも12℃は確保できるようにしましょう。定植する3日前には植穴を掘りたっぷり水をやります。植付けは暖かい日を選び、苗には潅水しておきます。
・植穴にアブラムシ等を予防するための粒剤(アルバリン粒剤など)を施用し、よく混ぜ、植え付けます。深植えは避け、根鉢が盛り上がるように浅く植えましょう。植付けあ後は鉢の土とほ場の土が密着するよう潅水します。
・真夏の炎天下では、大玉トマトやスイカ、メロン等は育った時に直射日光に当てすぎると食味が落ちてしまいます。遮光ネットなどを切り分け、果実にかけたり、袋かけしたりすると効果があります。

定植時のポイント

※4月定植苗は、2週間程度はビニール袋等で風よけや覆いをすることで生育が安定します。
※今年は、気温が高いのでアブラムシ類の発生が早く、ウイルス病の原因になるので注意が必要です。
※夏の潅水は、日中暑い中時間帯では人間にも作物にもよくないので、朝か夕方の涼しい時間帯にしましょう。ホースの出だしやジョウロ、バケツの残り水は熱湯になっているので注意が必要です。







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