2022年9月1日木曜日

9月秋冬野菜

 適期に秋冬野菜の種をまいて、管理しよう!

播種時期を守り、湿害対策を行いましょう

 秋は気温の変化が大きいため、種まきが遅れると収穫時期が大幅に遅れてしまいます。結球不良やとう立ちを防ぐため、種まき時期や収穫時期の気温などを考慮して品種を選びます。
 水はけの悪い圃場では、あらかじめ圃場の外周に溝を切ったり、高畝を作ったり湿害対策をしておきましょう。


あらかじめの病害虫対策

 連作は避けるように圃場を選びましょう。特に、アブラナ科は連作すると土壌病害虫が多発する恐れがありますので、注意してください。土壌病害では根こぶ病に注意が必要です。
 害虫対策では、播種前・播種時に粒剤を土壌混和したり、定植時に粒剤を植え穴処理して、すぐに防虫ネットなどの資材を用いて被覆すると害虫の侵入や加害を防ぐのに効果的です。なお、葉などについている虫は、被覆前に殺虫剤で防除します。

〈アブラナ科作物に寄生する根こぶ病原菌〉

 糸状菌(カビ)の一種で、土壌中に休眠胞子の形で5〜10年間も生存するといわれています。土壌伝染性の病害であるため、土の移動によって汚染が拡大します。
 発病すると下の写真のようにこぶができ、日中しおれます。ひどくなるとキャベツは結球しないなど大きな被害がでます。

対策

①定植前に根こぶ病の薬剤(オラクル紛剤や顆粒水和剤)を土壌混和する防除法が一般的です。
②高畝栽培にして排水を良くし、多湿条件になるのを避けます。
③石灰や石灰チッソを施用し、pHを矯正します。
④アブラナ科の連作を避けるようにし、輪作体系のひとつとして、ダイコンなどを導入します。
(ダイコンもアブラナ科野菜ですが感染しても発病しないため、ダイコンを栽培することで根こぶ病菌の密度が下がります)


育苗して定植しよう

 キャベツやブロッコリー、ハクサイなどは育苗してから定植するほうが生育が安定し揃いが良くなります。
 育苗する場合は、木材などを下に置いたりカゴに乗せたりしてポットやトレイを地面から浮かせ、通風を良くします。潅水は通常毎朝1回、たっぷり行いましょう。
 乾きやすい夏場は適宜潅水しますが、夕方には表面が軽く乾く程度にして徒長を防ぎます。
 育苗中は寒冷紗や防虫ネットなどの素材で覆い、害虫の侵入防ぎましょう。
 育苗日数は30日前後で、本葉3枚前後で定植適期となります。老化苗は活着が悪くなるので、適期に定植しましょう。定植後はすぐに潅水し、活着をよくします。

直播き野菜はココに注意

ほうれんそう

 酸性土壌を嫌うので、種まきの3週間ほど前に石灰等で酸度矯正をしましょう。

にんじん

 種まきから発芽まで1週間以上かかるので、揃って発芽させるためには絶対に乾かさないようにしましょう。また、根菜類は土壌中に石や未熟な有機物があると根が二股になったり、割れたりするので、よく耕うんしておきましょう。

アブラナ科野菜(コマツナ、ダイコンなど)

 本葉がでるまで寒冷紗のトンネルをかぶせて発芽を揃えるよしましょう。キスジノミハムシの被害を受けやすいので、種まき前に粒剤を使用し、防虫ネットなどで被覆して害虫対策をしましょう。




茎ブロッコリー



 ブロッコリーを連続して収穫るためには、植付け時期を変えたり違う品種
を植えたりすることが必要となりますが、茎ブロッコリーは一株でも次々と花蕾を収穫することができるため、小さなスペースでも栽培できる家庭菜園向きの野菜の
ひとつです。
播種時期:8月上旬
定植時期:9月上旬
収穫時期:11月中旬〜
 

基肥(1a(100㎡)当たり)

・苦土石灰       12㎏
・化成肥料(1510ー10) 12

定植

・本葉3枚程度で定植します。
・畝幅135㎝、株間45㎝の2条千鳥植えとします。
・定植後は十分潅水をします。

追肥

・定植10日後に1a当たり化成肥料を2㎏施肥し、それ以降は1か月ごとに施します。

摘芯

・頂花蕾が2㎝程度になれば摘芯し、側枝の発生を促します。

病害虫防除

・定植後1か月程度は、ハイマダラノメイガやアオムシ、コナガ、ヨトウムシなどに注意しましょう。
・プレバソンフロアブル5   2000倍 (収穫前日まで3回以内)
・アニキ乳剤   2000倍 (収穫3日前まで3回以内)


タマネギ

 品種ごとに播種時期が異なります。適期より早播きすると大苗になり、とう立ちや分球を起こしやすくなるので注意が必要です。

苗床

 播種する30日前までに、1㎡当たり堆肥2㎏と粒状苦土石灰120g 、農協専用化成500を100g 施します。耕起と砕土した後は、畝幅120㎝の苗床を作り、土壌消毒をします。

播種(10a当たり)

 100g をすじ播きします。
 播種後は、完熟堆肥と無病の土を1対1で配合し、篩(ふるい)にかけながら5〜6㎜の厚さになるよう覆土します。潅水後は、種の見えるところは再び覆土し、乾燥を防ぐために苗床をラブシートや新聞紙で覆います。

育苗管理

 発芽までたっぷり潅水し、発芽後は乾燥させないように潅水します。
 1週間ほどで発芽が揃うため、徒長しないよう夕方にラブシート等を取り除きます。


















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