2023年11月1日水曜日

11月 柿

  

柿の根は、深根性で貯蔵用分が多く施肥に対する反応は鈍い果樹です。また、耐湿性は比較的強いですが肝臓に弱く、養水分の急激な変化を嫌います。
施肥の時期は、基肥として休眠期の12月に有機質肥料を主体に、お礼肥として収穫後に速効性の化成肥料を施肥します。

お礼肥の施用

収穫後にお礼肥として貯蔵用分の蓄積を目的に高度化成で100㎡当たり2~4kg施用し、樹勢の回復を図ります。吸収した窒素は需内に貯蔵され、翌春の初期生育を活発にします。

基肥の施用

12月に、えひめ園芸有機1号で100㎡当たり14kg施用します。


11月 桃

  

桃は肥料の吸収力が強く、生育が旺盛な果樹です。窒素、リン酸、カリに加え、カルシウムやマグネシウムの吸収量も多い果樹です。

基肥の施用

桃の施肥は、11月上旬~中旬に基肥としてえひめ園芸有機1号で100㎡当たり11kgを施し、残りの追肥(お礼肥)として6月と9月に化成肥料を100㎡当たり2kg施します。
桃の収穫は早生品種が7月からと早いので、収量や品質は前年からの貯蔵用分の多少で決まります。新梢が成長する5月ごろに肥料が効き始まると、生理落果を起こしたり品質の低下を招いたりするので、基肥は早く効かせて遅効きしないようにしましょう。分解の遅い有機質肥料の場合は初冬に施し、年内に分解・吸収させるようにします。速効性の化成肥料の場合は落葉後から12月にかけて施用します。


11月 かんきつの時間

  


Q 果樹の施肥で気を付けることは?




A 種類によって時期が違います。適切な時期に施せるよう気を付けましょう!



秋肥の施用(100㎡当たり)

夏場に消耗した養分を補う秋肥は、冬の耐寒性を高め翌春の界か結実を促すために必要です。秋肥が遅れると地温が低く、養分の吸収が悪くなるため、適期に施します。
・極早生温州(10月下旬)
農協果樹配合 11~14kg
・早生伊予柑(11月下旬)
農協果樹配合 9~12kg
・普通温州(11月下旬)
農協果樹配合 11~15kg

収穫前の農薬散布

貯蔵中の腐敗を防ぐため、トップジンM水和剤またはベンレート水和剤に、べフラン液剤25を加え、散布します。
・トップジンM水和剤 2000倍
(かんきつ〈みかんは除く〉は収穫前日まで5回以内、みかんは収穫前日まで5回以内)
または、
・ベンレート水和剤 4000倍
(かんきつ〈みかん除く〉は収穫前日まで2回以内、みかんは収穫前日まで4回以内)
加用
べフラン液剤25 2000倍
(かんきつ〈みかんは除く〉は収穫前日まで3回以内)




ハダニ類の防除(10月下旬)

・オマイト水和剤 750倍
(かんきつ〈みかんは除く〉は収穫14日前まで2回以内、みかんは収穫7日前まで2回以内)



温州みかんの収穫

浮き皮の軽減と品質のばらつきを少なくするため、8分以上着色した果実を分割し採収します。

伊予柑の夏秋梢の処理

夏秋梢とは、夏から初秋に伸びた枝のことです。着果を減らし、新しい枝を発生させるため、先月に続き夏秋梢を切ります。
(広報誌だいち9月号参照)
①樹形を乱すため、垂直に立ち上がった枝は、基部から切ります。
②斜め上や水平に伸びた夏秋梢を予備枝にする場合は、春枝と夏枝の境のコブを残して切ります。
③弱い夏秋梢はコブの下の春枝まで戻って切り返します。
④樹冠拡大が必要な場合は、充実した所rで切ります。

★赤字の農薬は、毒物劇物農薬に該当します。
ご購入には印鑑が必要ですのでご持参ください。

11月 ホウレンソウ

     

        ホウレンソウ 野菜 白い背景 画像1 無料写真素材「花ざかりの森」

ホウレンソウは酸性土壌に弱く中性からアルカリ性を好むため、播種の1か月くらい前に石灰質資材を1㎡当たり100g施用します。また、完熟堆肥を1㎡当たり2kg程度施用し、深耕しておきます。根が深く入るので水はけの悪い場所は避けます。

施用

基肥は播種1週前までに施用して耕うん、畝立てをします。
基肥量(1㎡あたり)
・化成肥料(8-8-8) 250g

種まき

ホウレンソウのように栽培期間の短い葉物野菜は、一斉に発芽させることができます。発芽を揃えるコツは、まき溝と覆土が均一であることです。深さ1cm程度に一定の深さのまき溝を切って、条間20cm、株間1~2cmのすじ播きにします。覆土した後、板や谷取り鍬の腹などで鎮圧してからたっぷり潅水します。播種後、くん炭やもみ殻を土の表面に散布しておくと乾燥防止や雨の跳ね返りの抑制効果があります。
潅水は、発芽揃いまでは乾かさないように湿潤を保ち、本葉2~3枚までは直根を深く伸長させるとともに、立枯病予防のため控えめにします。その後は1回に10mm程度2~3回潅水しましょう。本葉2~3枚までに最終間引きを行い、株間を5cm程度にします。



11月 実エンドウ、莢エンドウ

   

        キヌサヤ(サヤエンドウ) 画像1と2 無料写真素材 「花ざかりの森」

エンドウ類には、スナップエンドウ・絹さやエンドウの莢エンドウと、ぶんど豆やグリーンピースと呼ばれる実エンドウがあります。

栽培のポイント

・エンドウ類は深根性で酸素要求度が高いため、水はけのよいほ場を選びます。
・酸性土壌では生育不良となるため、土が酸性のところは石灰を施用します。
・連作を極端に嫌うため、5~6年あけて栽培するようにします。
エンドウは気温の低下する秋に播種し、耐寒性の強い幼苗で冬を越すようにします。越冬時は生育が進みすぎていると寒害を受けやすいため、10月中旬~11月中旬ごろが播種の目安となります。根は過湿に弱いので、できるだけ高畝にし、畝幅は120cm~150cm程度とします。雑草防止、水分や肥料分保持のため、黒マルチ又は銀黒マルチを張ります。

基肥(1㎡あたり)

・化成肥料(8-8-8) 60g
・過リン酸石灰(リン酸肥料) 30g

種まき

株間25~35cmで1か所に3~4粒の点播きにします。
発芽後、本葉2枚くらいまでに2本に間引きします。
※鳥害を防止するため、不織布をべたかけしたり、防鳥テープを利用しましょう。また、ポリペットで育苗してから定植するのも良い方法です。本葉3~4枚になったら根鉢を崩さないように植付けます。



11月 やさいの時間

  







Q タマネギの栽培で気を付けることは?



A 品種に合った定植時期を守る事と雑草対策が必要です!



定植

晩生品種(もみじ3号など)は、11月20日ごろに排水の良いほ場に定植します。1a当たりの目安は2000株です。
定植時期が早過ぎたり大苗を植えるとトウ立ちや分球の原因になります。草丈が25cm程度で基部の大きさ5~6mm、1本の重量4~5gの良質な苗を選びます。
畝幅は130cm、条間は24~25cm、株間は15cmで4条植えにします。
定植時には、苗に直射日光や風を当てないようにし、根を乾燥させないようにします。植える深さは2~3cmとし、根の分岐点より上に土をかけないようにします。根が地上に出ないように植え込み、定植後5日間くらいは活着を促すため、乾燥すれば潅水します。



施肥

施肥量は、基肥半量、追肥半量とします。年内に生育が進みすぎると、トウ立ちや分球が増加するため、年内の生育を抑えて1月から肥効を高め、3月上旬に最後の追肥を行うようにします。また、基肥にリン酸を十分に与えることで根張りが良くなります。
基肥量(1㎡あたり)
・化成肥料(8-8-8) 150g
・過リン酸石灰(リン酸肥料) 20g

除草剤(1a当たり)

定植後にトレファノサイド粒剤2.5を0.4~0.5kg、または水10ℓにトレファノサイド乳剤を30cc希釈して散布します。生えている雑草には効果がないので、必ず雑草が生える前に散布します。
※雑草対策としては、除草剤の他に黒マルチ(4条穴あき)を使用する方法もあります。



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