2023年10月1日日曜日

10月 おこめの時間

  





Q 今年の収穫時期は?



A 今年は気温がかなり高い傾向なので、平年より早くなる予想です!



今年は、気温が高く推移しています。出穂時期は、極早生品種(あきたこまち・コシヒカリなど)が平年より早く、肥料抜けが良い所はかなり早くなっています。また、出穂以降も気温の高い傾向は続くと思われますので、どの品種も例年より早い時期での刈り取りとなる予想です。刈り遅れないように早めに準備を行い、適期に収穫しましょう。

刈り取り時期

目安は下記の表1のとおりです。(広報誌だいち8月号掲載時と変わっています‼)

水管理

落水が早いと登熟不良になるため、土壌水分を80%に保ち、刈り取り3日前を目安に落水します。また、台風が来るときは深水にしておきます。


収穫

刈り遅れると品質が低下するため、天候や面積を考慮しながら収穫を始め、収穫適期内に終わらせましょう。
「あきたこまち」や「コシヒカリ」は出穂から30∼32日経った頃で、株の中で一番草丈の長い穂が80%程度黄化したら刈り取ります。「にこまる」は出穂から42∼48日経った頃で、株の中で一番草丈の長い穂が85%程度黄化したら刈り取ります。
※出穂とは:ほ場の半分くらいの茎で穂が出た日
刈り取り適期の期間は「コシヒカリ」6~7日間、「あきたこまち」7~9日間、「ヒノヒカリ」「にこまる」9~11日間です。刈り遅れると「胴割れ米」が発生や、光沢が悪く「茶米」が多くなるなど品質が低下します。

乾燥・調整

収穫した生籾は、すぐに乾燥を開始しましょう。高水分のまま長時間放置すると、「茶米」や「ムレ米」が発生したりするので注意してください。高温での急激な乾燥は避け、乾燥速度は1時間あたり0.6%の乾燥率となるよう火力を調整して仕上げ、玄米水分14.5%を目標に乾燥します。高水分米の急激な乾燥や過乾燥は、胴割れ食味低下の要因となります。


10月 かんきつの時間

 




Q この時期に大切なことは?



A 伊予柑の夏秋梢を適切に処理しましょう!




伊予柑の夏秋梢処理(下図参照)

伊予柑は、多く発生した夏秋梢を放置しておくと、翌年の着果過多につながります。その為夏秋梢を適切に処理しましょう。
①垂直に立ち上がった夏秋梢は基部から切ります。
②斜め上や水平に伸びた夏秋梢を予備枝にする場合は、春枝と夏枝の境のコブを残して切ります。
③弱い夏秋梢はコブの下の春枝の所で切り返します。
④樹冠を拡大したい場合は、充実した所で切ります。
⑤かいよう病の病斑のついた夏秋梢は必ず取り除きます。

秋肥の施用(1本当たり植栽間隔3m×2.5m)

樹勢の回復と翌年の結実、新梢の発生を良くするために秋肥を施用します。
・極早生温州(10月上中旬)
農協果樹配合765  1kg
・早生品種(9月下旬)
農協果樹配合765  1.2kg



10月 カブ

  


冷涼な気候を好みます。耐暑性は弱く、高温では根の肥大は悪くなり、病気が出やすくなります。低温にあうと花芽が作られ、春になるとトウ立ちします。大カブでは比較的早く、小カブでは遅い傾向にあります。堆肥を施す場合は播種の1か月前までに行い、化成肥料などの基肥も播種の2週間ほど前までに施用し、土となじませておきます。連作すると根こぶ病などが発生しやすくなるので、輪作をして完熟堆肥などによる土づくりをしましょう。有機性に富んだ、通気性や排水性、保水性がよい土壌が適しています。

基肥(1㎡)

・完熟堆肥 2kg
・苦土石灰 120g
・有機化成 100g

播種

・畝幅100~120cm、株間14cm、4条まき、深さ1cmの播き溝を20cm間隔で作り、1~2cm間隔で種を播き、薄く土をかけます。

間引き

間引きが遅れると茎葉の生育が優先して玉の肥大が遅れます。生育の後半には肥大が急速に進むため、本葉5~6枚目ごろには、最終の株間に間引きします。

最終の株間

・小カブ・・・10~15cm
・中カブ・・・20cm
・大カブ・・・30~40cm

追肥と中耕

小カブは基肥のみで栽培できますが、中・大カブは本葉5~6枚の間引き時に化成肥料を1㎡当たり20gを条間に施し、軽く中耕・土寄せします。




10月 ダイコン

  


冷涼な気候を好み、耐寒性がありますが、低温にあうと花芽が作られ、根の肥大が停止し、春になるとトウ立ちしますが、花芽ができる低温量(低温の度合いと遭遇期間)は品種により異なります。根が深く張るので、有機質を含んだ通気性と排水性、保水性に優れた土が栽培に適しますが、未熟な堆肥を施すと又根やひげ根になりやすいので注意しましょう。十分な耕土が得られるように深く耕し、排水が悪いところでは高畝とします。作土が浅いと根が十分肥大しなかったり岐根になったりします。基肥は播種の2週間ほど前までに施用し、土になじませておきます。

基肥(1㎡当たり)

・苦土石灰 120g
・有機化成 150g

播種

畝幅60cm1条で、株間25~30cmを基準とし、4~5粒を点播きします。覆土は1cm程度とします。

間引き

間引きが遅れると軟弱徒長するので、遅れないようにしましょう。葉の不整形なものや葉色の淡いものや濃いもの、病害虫に侵されているものを中心に間引きしましょう。本葉6~7枚ごろには1本にします。

追肥・土寄せ

本葉5~6枚頃、畝の肩に化成肥料を1㎡当たり50g追肥して軽く土寄せします。



10月 やさいの時間 ソラマメ

  





Q ほ場準備で大切なことは?






A 各野菜の特徴に合った土づくりや畦づくりをしましょう!



栽培のポイント


1.ほ場は、日当たりが良く水はけが良いところを選びましょう。連作障害が出やすいので3~4年マメ科の栽培をしていないほ場にします。

2.ソラマメなどの大きい豆は、播種後に水を急激に吸水すると種子が割れたり腐敗しやすいので、以下の事を守りましょう。

①豆の一部が出るように播種する
②発芽まで過湿にしない
③播種前に浸種しない
3.根の酸素要求度が高いため過湿に弱いですが、着莢後の乾燥にも弱い作物です、土が乾燥すると実の肥大が悪くなり株が早く枯れ、収穫時期が短くなってしまいます。

播種

播種は10月中∼下旬が適期です。耐寒性の強い幼苗で冬を越させるように早播きしないようにします。

畑に直接播種する場合

・畝間120~135cmで畦を立て、株間50cmに播種します。
・オハグロを下に向けて土に挿し込み、種子上部1/4が地上に出るようにし、深く播きすぎないようにします。播種の1~2日前に十分潅水し、播種後はごく少量とします。
・アブラムシ類の防除として、アドマイヤー1粒剤2gを植穴に土壌混和してから播種します。

苗を立ててから定植する場合

・トロ箱にもみ殻をしき、清潔な砂または山土(真砂土)を7~8cm詰めます。
・4cm間隔に一粒ずつ、オハグロを下向きにして7割程度挿し込みます。
・播種後の潅水は1箱2ℓ程度とし、保水のため濡れた新聞紙で覆い涼しい日陰におきます。(発芽適温19~20℃)


・発芽後(播種後5~6日)は日当たりの良い場所で管理し、アブラムシによるウイルスの感染を防ぐため、白色の寒冷紗でトンネル被覆します。
・本葉2枚くらい(播種後2週間)になったら、種子が1/3出るように定植します。
・アブラムシ類の防除として、アドマイヤー1粒剤を2g植穴に土壌混和し植付けます。

ほ場の準備

播種または植付けの2週間くらい前に、10㎡当たり堆肥20kg、苦土石灰1.6kg、有機化成0.6kgを播いて、15~20cmの深さによく耕します。地温の安定や乾燥防止、雑草抑制、肥料流出防止のため、黒マルチを張ります。




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