2022年12月1日木曜日

12月 そらまめ


 蚕豆は、主茎の摘芯で揃った分枝を確保しよう!

主茎の摘芯

11月中旬頃、分枝(側枝)を3本前後確認できたら、主茎(親茎)の先端を5節残して除去します。この摘芯作業を行うことで分げつを促進させ、揃った強い分枝を発生させることができます。




主茎の除去

12月下旬~1月上旬頃、予定の分枝数(5~6本)になったら、主茎(親茎)を株元より1cmのところで除去します。  
※摘芯・除去作業は、2~3日降雨の心配がない天気の良い日に作業を行いましょう。

 

液肥の葉面散布

気象庁は今年11月~来年1月までの3ヶ月予報で東日本と西日本は例年より気温が低くなると発表しました。急な寒波による寒害予防のため、液肥の葉面散布を定期的に行い、生育を補助しましょう

アブラムシ防除

防除は必ず行い、アブラムシが媒介するウイルス病を防ぎましょう。


※赤字の農薬は、毒物劇物農薬に該当します。ご購入には印鑑が 必要ですのでご持参ください。





12月 温州みかん

 

       温州ミカン に対する画像結果

収穫が遅れると浮き皮が多く発生するため、着色の進んだ外成りの果実から分割して採収します。

青空土男から12月の農作業アドバイス 伊予柑

伊予柑は、収穫前の防除と

      「」を適切に!


収穫前防除



〇腐敗防止 

二剤を混用して散布します。


トップジンM水和剤 2000倍(かんきつ・みかんともに収穫前日まで5回以内)
   +
ベフラン液剤25   2000倍
(かんきつ〈みかん除く〉は収穫前日まで2回以内、みかんは収穫前日まで3回以内)
〇ヘタ落ち防止
   マデックEW  2000倍(6割以上着色で散布・収穫開始日の2010日前1回)


収穫

 収穫時期が遅いほど着色が進み、糖度が高くクエン酸は低くなります。
 12月中旬頃から、7~8割以上着色した果実を分割して採収します。

 

貯蔵管理

収穫した伊予柑は、果皮の腐敗や果肉内の水分の減少を防ぐため、乾燥させる「予措」という処理を行います。予措をすることで鮮度を保ちながら、長期間の保存を可能にします。
○貯蔵の仕方
 ①入庫は1坪当たり1t(65c/s・キャリー当り16)程度とし、コンテナ同士と壁の間隔は20㎝とする。
 ②床面には、すのこ・りん木等で空気が循環できる隙間を確保する。
※空気の循環にはトイレファン等を利用する。
 ③分割採収して着色度合により選果し、着色度合、階級別に分けて別々のコンテナで貯蔵管理をする。












   収穫直後の予措は特に多湿に成りやすいので、常温で風通しの良好な場所で行い、減    量度合は3~5%とする。
   日中、暖かい時は戸や窓を開放するか換気扇で強制排気を行う。
   大玉果実(特に着色不足・ス上がりの懸念の有るもの)は別コンテナで管理し2月下旬までに出荷できるよう管理をする。
   コンテナ上段は乾燥しやすいので、循環の空気が直接当たらないようにコモ等で覆う。
   倉庫内で極端に乾く場所がある場合は間仕切りを行い別管理する。
※着色には温度と湿度が必要だが、過剰な加温・過湿は品質低下・腐敗の原因となる。


温州みかん・伊予柑

マシン油乳剤の散布

収穫後10日くらい経ち、樹勢が回復したら、ハダニ類の越冬卵やガラムシ類を対象に12月中旬~1月中旬の間でマシン油乳剤を45倍で散布します。

※赤字の農薬は、毒物劇物農薬に該当します。ご購入には印鑑が 必要ですのでご持参ください。






2022年11月1日火曜日

11月ホウレンソウ

 

種まき

 ホウレンソウは酸性土壌に弱く中性からアルカリ性を好むため、播種の1カ月くらい前に石灰質資材を施用します。また、完熟堆肥を10㎡当たり20㎏程度施用し、深耕しておきます。根が深く入るので水はけの悪い場所は避けます。

施肥

 基肥は播種1週間前までに施用して耕うん、畝たてをします。
基肥(1㎡当たり) 
 化成肥料(8ー8ー8) 250g
ホウレンソウのように栽培期間の短い葉物野菜は、一斉に発芽させることが重要です。発芽
をそろえるコツは、まき溝と覆土が均一であることです。深さ1㎝程度に一定の深さのまき溝
を切って、条間20㎝、株間1〜2㎝のすじ播きにします。覆土した後、板や谷取り鍬の腹などで鎮圧してからたっぷり潅水します。
 潅水は、発芽揃いまでは乾かさないように湿潤に保ち、本葉2〜3枚までは直根を深く伸長させるとともに、立枯れ病予防のため控えめにします。その後は1回に10㎜程度2〜3回潅水しましょう。本葉2〜3枚までに最終間引きを行い、株間を5㎝程度にします。

11月実エンドウ、莢エンドウ

 

播種方法

・エンドウ類は深根性で酸素要求度が高いため、水はけのよい圃場を選びます。
・酸性土壌では生育不良となるため、土が酸性のところは石灰を施用します。
・連作を極端に嫌うため、5〜6年あけて栽培するようにします。
 エンドウは気温の低下する秋に播種し、耐寒性の強い幼苗で冬を越すようにします。越冬時に生育が進みすぎていると寒害を受けやすいため、10月中旬〜11月中旬ころが播種の目安となります。根は過湿に弱いので、できるだけ高畝にし、畝幅は120㎝〜150㎝程度とします。

基肥(1㎡当たり)

 化成肥料(8ー8ー8)60g

種まき

 1か所に3〜4粒の点まきにします。
・莢エンドウ(畝の長さ10m当たり)
 100〜130粒
 株間25〜35㎝
・実エンドウ(畝の長さ10m当たり)
 60〜80粒
 株間50〜60㎝
※鳥害を防止するため、不織布をべた掛けしたり、防鳥テープを利用しましょう。また、ポリポットで育苗してから定植するのも良い方法です。

11月タマネギ

 タマネギ・エンドウは、植える時期に気を付けて


 定植

晩生品種(もみじ3号など)は、11月20日ころに排水の良い圃場に定植します。1a当たりの目安は2000株です。
 定植時期が早過ぎたり、大苗を植えるとトウ立ちや分球の原因になります。草丈が25㎝程度で基部の直径5〜6㎜、1本の重量が4〜5g の良質な苗を選びます。
 畝幅は130㎝、条間は24〜25㎝、株間は15㎝で4条植えにします。
 定植時には、苗に直射日光や風を当てないようにし、根を乾燥させないようにします。植える深さは2〜3㎝とし、葉の分岐点より上に土をかけないようにします。根が地上に出ないように植え込み、定植後5日間くらいは活着を促すため、乾燥すれば潅水します。

施肥

 施肥量は、基肥半量、追肥半量とします。年内に生育が進みすぎると、トウ立ちや分球が増加するため、年内の生育を抑えて1月から肥効を高め、3月上旬に最後の追肥を行うようにします。基肥にリン酸を十分に与え、根張りをよくします。
基肥(1㎡当たり)
 化成肥料(8ー8ー8) 150g

除草剤(1a当たり)

 雑草が生える前に必ず散布します。定植後にトレファノサイド粒剤2.5を2㎏、または水
10ℓにトレファノサイド乳剤を30㏄希釈して散布します。
※雑草対策としては、除草剤の他に黒マルチ(4条穴あき)を使用する方法もあります。




11月柿

 

 柿の根は、深根性で貯蔵養分が多く施肥に対する反応は鈍いです。また、耐湿性は比較的強いですが乾燥に弱く、養水分の急激な変化を嫌う果樹です。施肥の時期は、基肥として休眠期の12月に有機質肥料を主体に、お礼肥として収穫後に速効性の化成肥料を施します。

礼肥の施用

 収穫後にお礼肥として貯蔵養分の蓄積を目的に高度化成で100㎡当たり2〜4㎏施用し、
樹勢の回復を図ります。吸収した窒素は樹内に貯蔵され、翌春の初期生育を活発にします。

基肥の施用

 12月に、えひめ園芸有機1号で100㎡当たり14㎏施用します。

※赤字の農薬は、毒物劇物農薬に該当します。ご購入には印鑑が必要ですのでご持参ください。

11月桃


 

 桃は肥料の吸収力が強く、生育が旺盛な果樹です。窒素、リン酸、カリに加え、カルシウムやマグネシウムの吸収量も多い果樹です。

基肥の施用

 桃の施肥は、11月上旬〜中旬に基肥としてえひめ園芸有機1号で100 ㎡当たり11㎏ を施
し、残りを追肥(お礼肥)として6 月と9 月に化成肥料を100㎡当たり2㎏施します。
 桃の収穫は早生品種が7月からと早いので、収量や品質は前年からの貯蔵養分の多少で決まります。新梢が成長する5月頃に肥料が効き始めると、生理落果を起こしたり品質の低下を招いたりするので、基肥は早く効かせて遅効きしないようにします。分解の遅い有機質肥料の場合は初冬に施し、年内に分解・吸収させるようにします。速効性の化成肥料の場合は落葉後から12月にかけて施用します。

青空土男から11月の農作業アドバイス 温州みかん・伊予柑

果樹の種類によって肥料を
     施す時期が違います!


 収穫前の農薬散布

 貯蔵中の腐敗を防ぐため、トップジンM水和剤またはベンレート水和剤に、ベフラン液剤
25
を加え、散布します。
・トップジンM水和剤 2000倍(かんきつ〈みかん除く〉は収穫前日まで5回以内、みかんは収穫前日まで5回以内)
または、
・ベンレート水和剤 4000倍(かんきつ〈みかん除く〉は収穫前日まで2回以内、みかんは収穫前日まで4回以内)
加用
ベフラン液剤25 2000倍(かんきつ〈みかん除く〉は収穫前日まで2回以内、みかんは収穫前日まで3回以内)



ハダニ類の防除(10月下旬)

・オマイト水和剤  750倍(かんきつ〈みかん除く〉は収穫14日前まで2回以内、みかんは収穫7日前まで2回以内)


秋肥の施用(10a当たり)

 夏場に消耗した養分を補う秋肥は、冬の耐寒性を高め翌春の開花結実を促すために必要で
す。秋肥が遅れると地温が低く、養分の吸収が悪くなるため、適期に施します。
・極早生温州(10月下旬)
 農協果樹配合 110〜140㎏
・早生伊予柑(11月上旬)
 農協果樹配合90〜120㎏
・普通温州(11月上旬)
 農協果樹配合110〜150㎏

温州みかんの収穫

 浮き皮の軽減と品質のばらつきを少なくするため、8分以上着色した果実を分割し採収します。

伊予柑の夏秋梢の処理

 夏秋梢とは、夏から初秋に伸びた枝のことです。着花を減らし、新しい枝を発生させるた
め、先月に続き夏秋梢を切りす。
①樹形を乱すため、垂直に立ち上がった枝は、基部から切ります。
②斜め上や水平に伸びた夏秋梢を予備枝にする場合は、春枝と夏枝の境のコブを残して切
 ります。
③弱い夏秋梢はコブの下の春枝まで戻って切り返します。
④樹冠拡大が必要な場合は、充実したところで切ります。
⑤かいよう病の病斑のついた夏秋梢は必ず取り除きます。


※赤字の農薬は、毒物劇物農薬に該当します。ご購入には印鑑が 必要ですのでご持参ください。




2022年10月1日土曜日

10月 おこめ

 

 刈取り時期は例年より早い予想!


今年は梅雨明けが例年より早く、気温も高く推移しています。出穂時期は、極早生品種

(あきたこまち・コシヒカリなど)が平年より早く、肥料抜けが良い所はかなり早くなって

います。また、出穂以降も気温の高い傾向は続くと思われますので、どの品種も例年より早

い時期での刈取りとなる予想です。

 刈り遅れにならないように早めに準備を行い、適期に収穫しましょう。

水管理

 落水が早いと登熟不良になるため、土壌水分を80%に保ち、刈取り3日前を目安に落水し

ます。また、台風が来るときは深水にしておきます。

収穫

 刈り遅れると品質が低下するため、天候や面積を考慮しながら収穫を始め、収穫適期内に

終わらせましょう。

 「あきたこまち」や「コシヒカリ」は出穂から30〜32日経ったころで、株の中で一番草丈

の長い穂が80%程度黄化したら刈取ります。

 「にこまる」は出穂から42〜48日経った頃で、株の中で一番草丈の長い穂が85%程度黄

化したら刈取ります。

※出穂:穂が圃場の半分ぐらい出た日

 刈取り適期の期間は「コシヒカリ」6〜7日間、「あきたこまち」7〜9日間、「ヒノヒ

カリ」「にこまる」9〜11日間です。刈り遅れると「胴割れ米」が発生したり、光沢が悪く

「茶米」が多くなるなど品質が低下します。

乾燥・調整

 収穫した生籾は、すぐに乾燥を開始しましょう。高水分のまま長時間放置すると、「茶

米」や「ムレ米」が発生したりするので注意してください。高温での急激な乾燥を避け、乾

燥速度は1時間当たり0.6%の乾燥率となるよう火力を調整して仕上げ、玄米水分14.5%を

目標に乾燥します。

 高水分米の急激な乾燥や過乾燥は、胴割れや食味低下の要因となります。




10月 カブ



 冷涼な気候を好みます。耐暑性は弱く、高温では根の肥大は悪くなり、病気が出やすくなり

ます。低温にあうと花芽が作られ、春になるとトウ立ちします。大カブでは比較的早く、小

カブでは遅い傾向にあります。

堆肥を施す場合は播種の1か月前までに行い、化成肥料などの基肥も播種の2週間ほど前ま

でに施し、土となじませておきます。

 連作すると根こぶ病などが発生しやすくなるので、輪作をして完熟堆肥などによる土づく

りを行いましょう。有機質に富んだ、通気性や排水性、保水性がよい土壌が適しています。

播種

 畝幅100〜120㎝ 、株間14㎝、4条まき、深さ1㎝の播き溝を20㎝間隔で作り、1〜2㎝

間隔で種を播き薄く土をかけます。



間引き

 間引きが遅れると茎葉の生育が優先して玉の肥大が遅れます。生育の後半には肥大が急速

に進むため、本葉5〜6枚目ごろには、最終の株間に間引きます。

最終の株間

・小カブ……10〜15㎝

・中カブ……20㎝

・大カブ……30〜40㎝

10月 ダイコン

 

 冷涼な気候を好み、耐寒性がありますが、低温にあうと花芽が作られ、根の肥大が停止し、春になるとトウ立ちしますが、花芽ができる低温量(低温の度合いと遭遇期間)は品種により異なります。

 根が深く張るので、有機質を含んだ通気性と排水性、保水性に優れた土が栽培に適しますが、未熟な堆肥を施すと又根やひげ根になりやすいので注意しましょう。

 十分な耕土が得られるように深く耕し、排水が悪いところでは高畝とします。作土が浅いと根が十分肥大しなかったり岐根になったりします。

 基肥は播種の2週間ほど前までに施し、土になじませておきます。

播種

 畝幅60㎝1条で、株間25〜30㎝を基準とし、3〜4粒を点播きします。覆土は1〜1.5㎝

とします。


間引き

 間引きが遅れると軟弱徒長するので、遅れないようにしましょう。葉の不整形なものや葉

色の淡いものや濃いもの、病害虫に侵されているものを中心に間引きしましょう。本葉6〜

7枚ごろには1本にします。

追肥・土寄せ

 本葉5〜6枚までに畝の肩に追肥して軽く土寄せします。

 

 

青空土男からの10月の農作業アドバイス ソラマメ


 栽培のポイント

1.圃場は、日当たりが良く水はけが良いところを選びます。連作障害が出やすいので

 3〜4年マメ科の栽培をしていない圃場にしましょう。

2.ソラマメなどの大きい豆は、播種後に水を急激に吸水すると種子が割れたり腐敗し

 やすいです。そのため、①豆の一部が出るように播種する②発芽まで過湿にしない③播

 種前に浸種しないーを守りましょう。

3.根の酸素要求度が高いため過湿に弱いですが、着莢後の乾燥にも弱い作物です。土が乾  燥すると実の肥大が悪くなり株が早く枯れ、収穫時期が短くなってしまいます。


播種(畑に直接播種する場合)

・播種は10月中〜下旬が適期です。耐寒性の強い幼苗で冬を越させるように早播きしない

 ようにします。

・栽培密度は、畝間120〜135㎝、株間50㎝程度とします。

・オハグロを下に向けて土に挿し込み、種子の上部1/4が地上に出るよう深く播きすぎ

 ないようにします。潅水は播種の1〜2日前に十分行い、播種後はごく少量とします。

・アブラムシ類の防除として、アドマイヤー1粒剤2g を植穴に土壌混和してから播種し

 ます。



播種と育苗

(苗を立ててから定植する場合)



・トロ箱にもみ殻をしき、清潔な砂または山土(真砂土)を7〜8㎝詰めます。

・4㎝間隔に一粒ずつ、オハグロを下向きにして7割程度挿し込みます。

・播種後の潅水は1箱2ℓ程度し、保水のため濡れた新聞紙で覆い涼しい日陰におきま す。(発芽適温19〜20℃)

・発芽後(播種後5〜6日)は、日当たりの良い場所で管理し、アブラムシによるウイ

 ルスの感染を防ぐため、白色の寒冷紗でトンネル被覆をします。

・本葉2枚くらい(播種後2週間)になったら、種子が1/3出るように定植します。

・アブラムシ類の防除として、アドマイヤー1粒剤2g を植穴に土壌混和し植付けます。

圃場の準備

 播種または植付けの2週間くらい前に、10㎡当たり堆肥20㎏、苦土石灰1.6㎏、有機

化成0.6㎏を播いて、15〜20㎝の深さによく耕します。地温の安定や乾燥防止、雑草抑制、

肥料流出防止のため、黒マルチを張ります。





2022年9月1日木曜日

9月 おこめ

 

カメムシと刈取り時期に注意!

出穂後防除(カメムシ発生地域必須防除)

 近年、カメムシによる斑点米の発生が多くなっています。斑点米は、カメムシ類が水稲の籾に口針を突き刺し、吸汁加害することにより発生します。
 原因は①温暖化による越冬数の増加や夏期の高温で好適な増殖環境となっている②品種がコシヒカリ等の作付けが多くなり気温の高い時期の収穫となっている③耕作放棄地の増加で雑草などのカメムシのすみかが増えている④病害虫の一斉防除(日を決めて地区全体で一斉に防除すること)ができにくい環境とった、などが挙げられます。
 今年も気温が高く雨の少ない、カメムシの増殖には好適な環境が続いていますので、斑点米の発生には十分注意し、カメムシが発生する地域では必ず適期に防除を行いましょう。

 




病害虫防除(10a当たり)

出穂後防除(カメムシ対策必須防除)
対象病害虫:カメムシ類・ウンカ類・ツマグロヨコバイ
 カメムシによる斑点米の発生防止のため、発生地区は必ず防除しましょう。


粒剤での防除

出穂から7〜10日以内
・アルバリン粒剤    3㎏
または
・スタークル豆つぶ 250g

 

粉剤・液剤での防除

出穂から10〜14日以内
・アルバリン粉剤DL  3㎏
または
・アルバリン顆粒水溶剤2000倍   150ℓ
(四剤ともに収穫7日前まで合計3回以内)

 

水管理

 落水が早いと登熟不良になるため、土壌水分を80%に保ち、刈取り3日前を目安に落水します。また、台風が来るときは深水にしておきます。

 

収穫

 刈り遅れると品質が低下するため、天候や面積を考慮しながら収穫を始め、収穫適期内に終わらせましょう。
 「あきたこまち」や「コシヒカリ」は出穂から30〜32日経った頃で、一株の最長稈の穂が80%程度まで黄化したら刈取ります。

     「にこまる」は出穂から42〜48日経った頃で、一株の最長稈の穂が85%程   度まで黄化したら刈取ります。









 

9月秋冬野菜

 適期に秋冬野菜の種をまいて、管理しよう!

播種時期を守り、湿害対策を行いましょう

 秋は気温の変化が大きいため、種まきが遅れると収穫時期が大幅に遅れてしまいます。結球不良やとう立ちを防ぐため、種まき時期や収穫時期の気温などを考慮して品種を選びます。
 水はけの悪い圃場では、あらかじめ圃場の外周に溝を切ったり、高畝を作ったり湿害対策をしておきましょう。


あらかじめの病害虫対策

 連作は避けるように圃場を選びましょう。特に、アブラナ科は連作すると土壌病害虫が多発する恐れがありますので、注意してください。土壌病害では根こぶ病に注意が必要です。
 害虫対策では、播種前・播種時に粒剤を土壌混和したり、定植時に粒剤を植え穴処理して、すぐに防虫ネットなどの資材を用いて被覆すると害虫の侵入や加害を防ぐのに効果的です。なお、葉などについている虫は、被覆前に殺虫剤で防除します。

〈アブラナ科作物に寄生する根こぶ病原菌〉

 糸状菌(カビ)の一種で、土壌中に休眠胞子の形で5〜10年間も生存するといわれています。土壌伝染性の病害であるため、土の移動によって汚染が拡大します。
 発病すると下の写真のようにこぶができ、日中しおれます。ひどくなるとキャベツは結球しないなど大きな被害がでます。

対策

①定植前に根こぶ病の薬剤(オラクル紛剤や顆粒水和剤)を土壌混和する防除法が一般的です。
②高畝栽培にして排水を良くし、多湿条件になるのを避けます。
③石灰や石灰チッソを施用し、pHを矯正します。
④アブラナ科の連作を避けるようにし、輪作体系のひとつとして、ダイコンなどを導入します。
(ダイコンもアブラナ科野菜ですが感染しても発病しないため、ダイコンを栽培することで根こぶ病菌の密度が下がります)


育苗して定植しよう

 キャベツやブロッコリー、ハクサイなどは育苗してから定植するほうが生育が安定し揃いが良くなります。
 育苗する場合は、木材などを下に置いたりカゴに乗せたりしてポットやトレイを地面から浮かせ、通風を良くします。潅水は通常毎朝1回、たっぷり行いましょう。
 乾きやすい夏場は適宜潅水しますが、夕方には表面が軽く乾く程度にして徒長を防ぎます。
 育苗中は寒冷紗や防虫ネットなどの素材で覆い、害虫の侵入防ぎましょう。
 育苗日数は30日前後で、本葉3枚前後で定植適期となります。老化苗は活着が悪くなるので、適期に定植しましょう。定植後はすぐに潅水し、活着をよくします。

直播き野菜はココに注意

ほうれんそう

 酸性土壌を嫌うので、種まきの3週間ほど前に石灰等で酸度矯正をしましょう。

にんじん

 種まきから発芽まで1週間以上かかるので、揃って発芽させるためには絶対に乾かさないようにしましょう。また、根菜類は土壌中に石や未熟な有機物があると根が二股になったり、割れたりするので、よく耕うんしておきましょう。

アブラナ科野菜(コマツナ、ダイコンなど)

 本葉がでるまで寒冷紗のトンネルをかぶせて発芽を揃えるよしましょう。キスジノミハムシの被害を受けやすいので、種まき前に粒剤を使用し、防虫ネットなどで被覆して害虫対策をしましょう。




茎ブロッコリー



 ブロッコリーを連続して収穫るためには、植付け時期を変えたり違う品種
を植えたりすることが必要となりますが、茎ブロッコリーは一株でも次々と花蕾を収穫することができるため、小さなスペースでも栽培できる家庭菜園向きの野菜の
ひとつです。
播種時期:8月上旬
定植時期:9月上旬
収穫時期:11月中旬〜
 

基肥(1a(100㎡)当たり)

・苦土石灰       12㎏
・化成肥料(1510ー10) 12

定植

・本葉3枚程度で定植します。
・畝幅135㎝、株間45㎝の2条千鳥植えとします。
・定植後は十分潅水をします。

追肥

・定植10日後に1a当たり化成肥料を2㎏施肥し、それ以降は1か月ごとに施します。

摘芯

・頂花蕾が2㎝程度になれば摘芯し、側枝の発生を促します。

病害虫防除

・定植後1か月程度は、ハイマダラノメイガやアオムシ、コナガ、ヨトウムシなどに注意しましょう。
・プレバソンフロアブル5   2000倍 (収穫前日まで3回以内)
・アニキ乳剤   2000倍 (収穫3日前まで3回以内)


タマネギ

 品種ごとに播種時期が異なります。適期より早播きすると大苗になり、とう立ちや分球を起こしやすくなるので注意が必要です。

苗床

 播種する30日前までに、1㎡当たり堆肥2㎏と粒状苦土石灰120g 、農協専用化成500を100g 施します。耕起と砕土した後は、畝幅120㎝の苗床を作り、土壌消毒をします。

播種(10a当たり)

 100g をすじ播きします。
 播種後は、完熟堆肥と無病の土を1対1で配合し、篩(ふるい)にかけながら5〜6㎜の厚さになるよう覆土します。潅水後は、種の見えるところは再び覆土し、乾燥を防ぐために苗床をラブシートや新聞紙で覆います。

育苗管理

 発芽までたっぷり潅水し、発芽後は乾燥させないように潅水します。
 1週間ほどで発芽が揃うため、徒長しないよう夕方にラブシート等を取り除きます。


















9月 秋じゃが

 

 春じゃがに比べて芋のでんぷん価が高くなり、ホクホク感のあるジャガイモがとれます。




栽培時期

 秋植えは9月上旬です。松山近辺であれば9月末まで植付けできます。


栽培のポイント

・良い種芋を選ぶこと。休眠の浅い品種(デジマなど)を使用 します。

・ジャガイモはナス科なので、ナス科の野菜とは連作してはいけません。

・気温の高い時期の植付けとなるため、黒マルチは使用しないでください。

・土寄せをしっかり行い、根元を保護します。


基肥(1a当たり)

・堆肥       500㎏

・園芸有機1号(8ー8ー8)15㎏

(有機化成やぼかし肥料を使うと芋の味が良くなります)

※土壌がアルカリ化すると「そうか病」が増えるので、一般野菜のような石灰類の施用は避けます。


種芋の準備・植付け

 種芋の大きさは40〜50g 程度のものが適切です。大きいようなら2つ切り、4つ切りにしてもかまいませんが、直接植付ける場合はできるだけ切らずに植えると腐敗が少なくなります。

高温乾燥時期の植付けは種芋が腐りやすいので、芽出しをして植えるのがおすすめです。

芽出しの方法

・8月下旬ごろに種芋を用意し、大きい種芋は50g 程度に切り分け、2日ほど日陰で乾かします。

・芽出しの土は、排水の良い 「川砂」「真砂土」を用います。

・底に穴をあけた発泡スチロール箱等に薄く砂を敷き、種芋 の切り口を下にして並べ、そ の上に芋が見えないくらいに 覆土し、軽く潅水します。

・涼しい木陰や軒先など風通しの良い場所に置きます。

・芽出し期間中の水は少なめで乾き気味でないと種芋が腐ります。

・芽が1〜2㎝ くらい(最長3㎝)で植えます。(芽出し期間7〜10日程度)



 


植付け

・日中を避け、気温・地温の低い朝方に行います。植付けの深さは種芋の上7㎝くらいとします。
・植付け後に雨が降らない場合は、水やりをすると出芽が早まり、収量が多くなります。



 




青空土男から9月の農作業アドバイス

 樹勢を維持して
 おいしい秋なすをたくさんとろう

松山長なす

 この時期は夏期の高温や生り疲れで樹勢が低下しやすくなります。下の絵を参考に、開花位置・花・実を見て樹勢の診断を行い、良好な状態を保ちましょう。

良好な樹勢とは

①葉が濃緑色で、開花位置より 先端に3〜4枚の展開葉がある。
②花の色が濃く、大きくて雌すいが長い。
③果実の伸びが早く、先端がややとがっている。

樹勢が不良の場合

 果実をなるべく若穫りし、化成等で追肥を行います。また、潅水により土壌が適湿となるよう管理しましょう。液肥の葉面散布(3〜4日間隔で3回以上)も即効性があります。





側枝の一芽切り返し剪定

 常に主枝に近いところに着果するので、品質の良い果実がとれます。また、実が着く数が制限されるので着果負担が少なく、栽培後半まで樹勢が安定しす。
 花の上の葉を1枚残して摘心し、主枝に近い芽だけ残しそれ以外の芽を取ります。実を収穫するときに主枝に近い芽のところで切り戻します。













2022年8月1日月曜日

8月おこめ

 


 






8月かんきつ

 

初秋肥の施用(10a当たり)

早生伊予柑(8月下旬)

・農協果樹配合765  90㎏


台風対策(10a当たり)

 台風通過前に散布します。

 コサイド3000 2000倍

      +

 クレフノン 200倍

(二剤ともに日数と使用回数に制限なし)

台風通過により潮風を受けた場合は、6時間以内に2〜3tを散水し、塩分を洗い流します。


病害虫防除

黒点病(8月中〜下旬)

・ジマンダイセン水和剤 600倍

(かんきつ〈みかん除く〉は収穫90日前まで4回以内、みかんは収穫30日前まで4回以内)

※前回の散布から25日後か、積算降雨が200㎖以上あれば防除します。

・アビオンE 1000倍を混用

ミカンサビダニ(8月中〜下旬)

ハチハチフロアブル 3000倍 (かんきつは収穫前日まで2回以内)

カイガラムシ類・アブラムシ類

・トランスフォームフロアブル 2000倍 (かんきつは収穫前日まで3回以内)

ミカンハダニ・ミカンサビダニ

・ダブルフェースフロアブル 2000倍 (かんきつは収穫前日まで1回以内)

※赤字の農薬は、毒物劇物農薬に該当します。ご購入には印鑑が必要ですのでご持参ください。



8月松山長なす


 病害虫防除

褐色腐敗病・すすかび病
・プロポーズ顆粒水和剤 1000倍 (収穫前日まで4回以内)

うどんこ病 
・パンチョTF顆粒水和剤 2000倍 (収穫前日まで2回以内)

ハダニ類・チャノホコリダニ・コナジラミ類
・コロマイト乳剤 1500倍 (収穫前日まで2回以内)

オオタバコガ・ハスモンヨトウ
・プレオフロアブル 1000倍 (収穫前日まで4回以内)

アブラムシ類・アザミウマ類
・モスピラン顆粒水溶剤 2000倍(収穫前日まで3回以内)






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